杉原千畝氏をたたえ「命のビザ」記念プレートを


肖像と記録を刻む、リトアニアのカウナスのゆかりの地に

杉原千畝氏をたたえ「命のビザ」記念プレートを

4日、リトアニア中部カウナスで行われた杉原千畝氏の行動をたたえるプレート(上)の除幕式。「命のビザ」で救われたオーストラリアのマーセル・ウェイランドさん(中央)らも出席した(在リトアニア日本大使館提供・時事)

 第2次大戦中のリトアニアで、ナチス・ドイツに迫害されたユダヤ人に日本通過ビザを発給し、数千人の命を救った日本人外交官、杉原千畝氏をたたえ、肖像と記録を刻んだプレートが中部カウナスのゆかりの地に設置され、4日、除幕式が行われた。

 設置されたのはメトロポリスホテルとカウナス駅。杉原氏はカウナスの日本領事館閉鎖後の1940年8月28日からも滞在先の同ホテルで「命のビザ」を出し、9月4日にカウナス駅をたつ直前まで続けた。プレートにはこうした事実がリトアニア語、日本語、英語で記された。

 4日は最後のビザ発給から75年。在リトアニア日本大使館によると、一連の行事にはビザで命を救われたオーストラリア在住のマーセル・ウェイランドさん(88)らも出席した。重枝豊英駐リトアニア大使は「(杉原氏の)勇気ある功績に最大限の敬意を表したい」とあいさつした。(ベルリン時事)