ソユーズ打ち上げ、若田さん宇宙へ


国際宇宙ステーションに移動し、ソチ五輪の聖火トーチを前に交信する若田光一さん(前列左)=日本時間7日夜(NASAテレビより)

国際宇宙ステーションに移動し、ソチ五輪の聖火トーチを前に交信する若田光一さん(前列左)=日本時間7日夜(NASAテレビより)

 国際宇宙ステーション(ISS)で日本人初の船長に就任する若田光一さん(50)ら3人が乗るロシアのソユーズ宇宙船が7日午前10時14分(日本時間午後1時14分)、カザフスタン・バイコヌール宇宙基地から打ち上げられた。約9分後に高度約200キロの地球周回軌道に入り、打ち上げは成功。約6時間後の同日午後4時27分(同7時27分)、ISSにドッキングし、半年間の長期滞在が始まった。

 若田さんの飛行は1996年の米スペースシャトル搭乗から数えて4回目。ISS長期滞在も2009年以来2回目で、いずれも日本人最多。来年3月から帰還までの2カ月間は、日本人初のISS船長を務める。

 若田さんはISSの日本実験棟きぼうで、たんぱく質の結晶成長やメダカを使った微小重力環境での骨量減少を調べる実験を行うほか、昨年の星出彰彦さん(44)に続き小型衛星を放出する。11月末には日本製の高性能カメラで最接近するアイソン彗星(すいせい)を観察。ロボットアームを使って米国の民間貨物船「シグナス」「ドラゴン」などのドッキング作業も行う。

 ロシアは来年2月にソチ五輪を控えており、ロケットは五輪ロゴなどが描かれた特別仕様。ソユーズ宇宙船には聖火リレーで使われるトーチが搭載され、ISS到着後ロシア人宇宙飛行士が船外に出て、宇宙空間で初の「聖火リレー」を行う。〈バイコヌール(カザフスタン)時事〉