70回目長崎原爆の日、語り継ぐ戦争の記憶
平和公園で祈念式典、田上長崎市長が平和宣言
長崎は9日、70回目の原爆の日を迎えた。爆心地に近い長崎市松山町の平和公園で、市主催の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。被爆者や遺族、安倍晋三首相らが参列し、原爆死没者の冥福を祈った。田上富久市長は平和宣言で、「悲惨な戦争の記憶を語り継いでいくことが必要だ」と世界に呼び掛けた。国会で議論されている安全保障関連法案についても言及し、政府と国会に対して、慎重な審議を求めた。
安倍首相は、広島原爆忌では触れなかった非核三原則について、堅持を表明。唯一の被爆国として「国際社会の核軍縮の取り組みを主導していく」と述べた。
式典には、過去最多の75カ国が参列した。米英仏露中などの核兵器保有国に加え、開発疑惑が持たれるイランも初めて参加。米国からはケネディ駐日大使の他、ゴットメラー国務次官も出席した。