ボルシュベルク氏「8月までには飛び立ちたい」
「ソーラー・インパルス2」の操縦士が記者会見
太陽エネルギーだけを使った世界一周飛行を目指しているスイスの航空機「ソーラー・インパルス2」の操縦士アンドレ・ボルシュベルク氏が18日、東京都内で記者会見し、現在滞在している名古屋から米ハワイへの出発時期について「8月までには飛び立ちたい」と語った。
頼みの綱は太陽しかない。広大な太平洋を横断してハワイまで飛行する5日間は好天となることが必須条件だ。気候の良い夏の間に出発できなければ、来年春まで待つ可能性もあるという。
離陸できるかどうかは天候次第。最難関のフライトになるため、慎重に判断する必要がある。ボルシュベルク氏は「まだ決まっていない」と繰り返した。
次の飛行は5日間連続となる。ボルシュベルク氏はこれまで中国の南京から名古屋までソーラー機の最長記録となる44時間連続飛行に成功している。飛行中も支援者による厳重な管理下にあるが、飛んでいる間は眠れても最長わずか20分。体調を整えるヨガも活用し2日間近くを乗り切った。
ボルシュベルク氏は今月1日、南京からハワイに向かう途中、太平洋上の天候不良を察知して名古屋に緊急着陸した。「(航路の)台湾からアラスカに至る空は雲が多く、雨も多いため、非常に危険だ」と気を引き締めている。(時事)