日本、国際親善試合でイラクに4発快勝


ハリル監督3連勝、テンポ良く前へW杯予選へ弾み

日本、国際親善試合でイラクに4発快勝

イラク戦の前半、先制ゴールを決める本田(右)=11日、日産スタジアム

 前半5分だった。柴崎のスルーパスで中央を抜け出した本田が先制ゴール。その後も、テンポ良く相手DF裏を狙う攻撃で、リズムに乗った。9分に左CKを遠いサイドの槙野が押し込んで加点。32分には宇佐美が中央をドリブルで攻め上がり、最後は岡崎が決めた。

 W杯予選初戦を目前に、ハリルホジッチ監督は本田や香川ら主力を先発で起用。ベストメンバーの模索も始まった。イラクは攻守で歯ごたえがなかったとはいえ、主力がうまく連係し、4ゴールを奪ったのは収穫と言える。「この何年かやっていたやり方を抜本的に変えた。特に攻撃の組み立て。1タッチを要求した。それを、よくやってくれたと思う」。監督は満足そうに言った。

 ただし、監督が「空白の時間、少し慌てた状況があった」、長谷部も「試合を落ち着かせることも大事」と振り返るように、特に後半は攻撃が空回りする場面もあった。2次予選の相手の実力は日本よりもはるかに劣り、自陣で守りを固められ、カウンターを受ける流れもあり得る。課題の試合運びが試される展開にはならなかった。

 とはいえ、新監督就任からわずか3カ月でW杯予選初戦を迎える日本代表にとって、大きく弾みのつく勝利となったことは間違いない。「予選のための素晴らしい準備になった。ここで満足するのではなく、もっといいチームになる」。長い戦いの始まりへ、監督は力強く言った。