コンビニ大手が高齢者の採用を強化
人手不足に対応するため加盟店が独自に採用、本部も積極的
コンビニエンスストア大手が高齢者の採用を強化している。チェーン加盟店が独自に採用する例は以前からあるが、最近は人手不足に対応するため、本部も積極的だ。ローソンは横浜市、セブン-イレブン・ジャパンは福岡県などと連携し、店舗の人材確保を支援している。
「毎日お客さんと接して会話をするのが好き」。ローソンの直営店である四谷左門町店(東京都新宿区)で働く小林美津子さん(69)は、平日は朝から夕方まで店の顔としてレジに立つ。店内の調理場では仲井小夜子さん(61)がおにぎりや弁当を作る。
ローソンは4月から横浜市の就労相談窓口で「ローソンスタッフ登録説明会」を開いている。働ける店を紹介し、研修も行う。
セブン-イレブンは2013年に福岡県と協定を結んだ。県の「70歳現役応援センター」と連携し、店に見学や面接に行く高齢者に職員が同行する。協定をきっかけに約150人が採用された。
同社は福島、千葉、宮崎の各県とも同様の協定を結ぶ。井阪隆一社長は「リタイアした方は、都合の良い時間だけ働きたい人が多い」と指摘。1日2~3時間の勤務を希望する人も基本的に歓迎している。