ピカソの「アルジェの女たち」、215億円で落札
ニューヨークのオークションで、巨匠ピカソの代表作が史上最高
スペインの巨匠ピカソの代表作「アルジェの女たち(バージョンO)」(1955年)が11日、ニューヨークで競売商クリスティーズのオークションに掛けられ、手数料込みで1億7936万5000ドル(約215億円)で落札された。個人間売買を除いた美術品の落札額としては史上最高。落札者は明らかにされていない。
これまでの最高額は2013年11月に落札されたフランシス・ベーコンの「ルシアン・フロイドの3習作」で、1億4240万5000ドルだった。
「アルジェの女たち」はもともと、19世紀のフランス・ロマン派の画家ドラクロワの作品。これに感化されたピカソが1954年から55年にかけ、同名の絵を15枚、連作として描いた。落札されたのはその最後の作品で、「ゲルニカ」や「アビニョンの娘たち」などと並びピカソの最高傑作と評される。
11日の競売ではこのほか、スイスの芸術家アルベルト・ジャコメッティによるブロンズ像「指さす人」(47年)が、彫像としては競売最高額となる1億4128万5000ドルで落札された。(ニューヨーク時事)