突き上げた拳、国別対抗フィギュアで宮原3位


内気な宮原がまた殻破る、日本は3位、米国2連覇

突き上げた拳、国別対抗フィギュアで宮原3位

女子フリーの演技を終え、ガッツポーズする宮原知子=18日、東京・国立代々木競技場

突き上げた拳、国別対抗フィギュアで宮原3位

表彰式で3位のメダルを手にする日本チームの選手たち。(前列右から)羽生結弦、古賀亜美、村上佳菜子、宮原知子。(後列右から)クリス・リード、キャシー・リード、フランシス・ブードロオデ、無良崇人=18日、東京・国立代々木競技場

 内気な宮原が珍しく感情をあらわにした。序盤の3回転フリップこそ回転不足と判定されたが、ほぼミスのないフリー。演じ終えて締めのポーズを解くと、てらいのない表情で日本チームの応援席に向かって両拳を突き上げた。

 世界選手権銀メダリストになり、初めて臨んだ団体戦。その小さな両肩に大きな期待を背負っていた。SPではジャンプを失敗したが、フリーで見事に挽回して「貢献できたという思い」。真面目で真っすぐな17歳が、ふっと笑った。

 ミス・サイゴンを演じた氷上で、曲にボーカルが入ると表情が豊かになった。「ジャッジに向かって顔をつくった」。滑るたびに課題をつぶしていく。さらに上を見据え、殻をまた一つ破った。

 大きな飛躍を遂げたシーズンが終わった。この1年を振り返って「緊張した時に変なミスが少なくなった。80点くらい」と評した。「来季はフリーでも連続3回転を入れられるように」。また歩みを進める自分の姿を早くも思い描いた。