高畑勲氏、仏政府から芸術文化勲章オフィシエ


アニメ映画「火垂るの墓」監督、詩集「ことばたち」翻訳も

高畑勲氏、仏政府から芸術文化勲章オフィシエ

ダナ駐日フランス大使(右)から芸術文化勲章を贈られるアニメ監督の高畑勲氏=7日午後、東京都港区の仏大使公邸

 アニメ映画監督の高畑勲氏(79)がフランス政府から芸術文化勲章オフィシエを授与され、7日夕、東京都港区の仏大使公邸で叙勲式が行われた。

 同勲章は仏文化の紹介者や普及の実務者などに授与される。3等級あるうちオフィシエは2番目に当たる。

 高畑氏は東大仏文科在学中に仏長編アニメ「やぶにらみの暴君」を見たのがきっかけでアニメ業界に入った。テレビアニメ「アルプスの少女ハイジ」「母をたずねて三千里」などの演出や、アニメ映画「火垂るの墓」「おもひでぽろぽろ」などを監督し、フランスでも高く評価されている。仏詩人ジャック・プレベールの詩集「ことばたち」を初めて完訳するなど、同国文化の紹介に貢献した。

 ティエリー・ダナ駐日大使から勲章を授与された高畑氏は「日本文化の面白さを知っていただくと共に、フランスのアニメ映画や詩歌の日本への紹介にもいささか努力した。最も親しみを感じている国から勲章を頂いて大きな喜びだ」と語った。