ウィリアム王子が初訪中、習近平主席と会談


中国主席は訪英に意欲、サッカー談義も

ウィリアム王子が初訪中、習近平主席と会談

2日、北京で、ウィリアム英王子(左)と握手する習近平中国国家主席(EPA=時事)

 中国の習近平国家主席は2日、初訪中した英国のウィリアム王子と北京で会談した。王子は習主席の英国訪問を招請するエリザベス女王のメッセージを伝え、習主席は「中英の交流・協力強化は世界文明の進歩に必ず貢献する」と述べ、年内の訪英に意欲を示した。

 中英間では昨年の香港の民主派デモをめぐり、英議員団の香港訪問を中国側が拒否するなど対立局面もあった。しかし、中国側の発表はこうした問題には触れておらず、習主席も投資や貿易、文化交流など協力推進を重点的に訴えた。

 発表によれば、イングランド・サッカー協会総裁を務める王子は「習主席もサッカーファンと承知している」と発言。習主席は「英国など世界の強豪から中国も学びたい」と述べ、サッカーも含めた中英のスポーツ交流強化に意欲を示した。習主席は自らが主導し、「サッカー強国」を目指した改革を進めようとしている。

 双方は野生動物保護の問題でも意見交換した。王子は象牙の違法取引でこれまで中国を批判しており、中国政府は王子の訪中に配慮する形で最近、象牙製品の輸入を1年間禁止する措置を発表した。習主席は一連の措置に言及し、ウィリアム王子も「中国の努力」を称賛したという。(北京時事)