東京マラソン、ランニングポリス
警視庁が初の試み、テロ対策で警備を強化
警視庁は4日、過激組織「イスラム国」による日本人人質事件やフランスのテロ事件などを受け、今月22日に開催される東京マラソンのテロ対策として、一般ランナーに混じって警察官を伴走させる「ランニングポリス」を出動させると発表した。国内初の試みとみられる。
ランニングポリスは機動隊などから選抜された64人で編成。全コースを10キロごとに4区間に分け、各区間に2人1組のペアを8チーム配置して交代しながら走る。箱根駅伝経験者も含まれる。
伴走者は小型カメラを頭に装着して映像をリアルタイムで警視庁本部に送信。特殊警棒なども携帯し、沿道の警察官と連携してテロの未然防止を図る。犯罪抑止や一般ランナーに心理的な安心感を与える効果も期待される。
東京マラソンには3万6000人が参加。2013年の米ボストンマラソンの爆弾テロ事件を踏まえ、前回大会は警備が強化された。警視庁は今回、約4500人態勢で警備などに当たる。人質事件でイスラム国が日本をテロの標的にすると宣言したことで、不審者対策を徹底する。
警視庁の種谷良二副総監は4日、東京マラソン対策会議で人質事件などに触れ「これまでにない厳しい情勢にある」と指摘。テロ対策に万全を期すよう指示した。