古田敦也氏、名捕手・野村克也元監督に感謝
「ID野球の申し子」2015年の野球殿堂入り、捕手で3人目
殿堂入りを果たした古田氏は「野村監督は厳しかったが、今となってはありがたい」と恩師に感謝した。現役時代の古田氏は、ヤクルトの野村克也監督が掲げたデータを重視するID野球の申し子と評された。
1993年の日本シリーズは野村監督、古田氏のコンビと、西武の森監督、伊東捕手(現ロッテ監督)の対決だった。両監督とも名捕手として名をはせ、教え子の女房役に焦点が集まった。古田氏は荒木、川崎投手らを巧みなリードで引っ張り、常勝チームを破り日本一に。「僕にとってあれがターニングポイント。ファンに認知してもらえた」。球界に確固たる地位を築いた。
大学から社会人を経た選手では初の2000本安打を達成し、ベストナインにはセ・リーグの捕手として最多の9度選出された。メガネをかけた選手は大成しない、という球界のそれまでの常識も打ち破った。「反骨心を持ってやってきた。頑張りが認められた」と感慨もひとしお。
2004年の球界再編騒動では、プロ野球選手会会長として12球団維持に奔走するなど、強烈なリーダーシップも発揮した。古田氏は「今後とも力になっていきたい」。野球に対する情熱は衰えていない。