白鵬が前人未到へ、「1強」の単独最多33度Vか
大相撲初場所、きょう初日
昨年夏場所からの4連覇で、大鵬に並ぶ歴代最多の32度目の優勝を遂げた白鵬。2015年は前人未到の地へ踏み出す。「昨年のような年にしたいし、そのときの運もある。その運をつかんだりしたい」。静かに話した。
場所前の調整はマイペース。横綱審議委員会の稽古総見では相撲を取らず、関取衆との手合わせは5日から。それでも新鋭の照ノ富士らを問題にしない内容は順調そのもの。場所初日まで1週間を切ると、一気にペースを上げるのが白鵬流だ。
昨年は鶴竜が横綱に昇進して日馬富士を含む3横綱に。大器の呼び声高い逸ノ城が旋風を起こしたが、「白鵬1強」は変わらなかった。
北の湖理事長(元横綱)も今後について「2年くらいは白鵬中心」とみる。そんな状況の中で「角界の父」と敬愛した大鵬に肩を並べ、いかにモチベーションを保っていくかが課題だ。
常々、「ライバルは自分自身」と言う。大鵬に並んだ昨年九州場所で「恩返しができた」と感極まったが、昨年末の新番付発表では「勝って、超えて本当の恩返し」と軌道修正。さらなる境地を目指し、緊張感を維持するためだろう。
3月で30歳になる。「スポーツ選手にとって一つの区切り。30歳を超えても、力を出せることを見せられるようにしたい」と白鵬。新たな戦いが始まる。