中京大、赤ちゃんロボット「スマイビ」を開発
高齢者向け、お世話して癒やし効果に期待
何もできず、世話をしないと泣きだすロボット。中京大学は9日、赤ちゃんロボット「スマイビ」を自動車部品メーカーの東郷製作所(愛知県東郷町)と開発したと発表した。抱っこや呼び掛けに反応し、声や表情で感情を表す。ロボットの世話を通じた高齢者らへの癒やし効果を期待する。
スマイビは体長約45センチ、重さ1・2キロ。揺れや傾き、声を感知するセンサーとマイクを内蔵し、あやすと口を開けて笑ったり、頬のランプが赤く光ったりする。
赤ちゃんから録音した意味のはっきりしない言葉約500語を話し、目、口、首もそれぞれ動くため、反応は一定ではない。青い光で涙を表現することもできる。
開発者の1人で同大の加納政芳准教授(人工知能学)は「高齢者には物理的な支援だけでなく心のケアが必要」と指摘。「赤ちゃんロボをあやすと楽しい人もいるはずで、心理療法の一つと考えている」と話す。今後、介護施設などへの普及を目指すという。
1体6万8000円(税別)。21日から東郷製作所が販売する。