晩さん会が華やかに、「素晴らしい経験」


偉業をたたえ、王族や招待客ら1250人が集まる

晩さん会が華やかに、「素晴らしい経験」

授賞式後の晩さん会で、スウェーデンのシルビア王妃(右)と同席する天野浩名古屋大教授=10日、ストックホルム市庁舎(EPA=時事)

晩さん会が華やかに、「素晴らしい経験」

ノーベル賞授賞式後の晩さん会に出席する赤崎勇名城大教授(手前右)と陵子夫人(同左)ら=10日、ストックホルム市庁舎(代表撮影・時事)

晩さん会が華やかに、「素晴らしい経験」

ノーベル賞授賞式後の晩さん会に出席する中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(手前左から2人目)。同左端は天野浩名古屋大教授の妻の香寿美さん=10日、ストックホルム市庁舎(代表撮影・時事)

晩さん会が華やかに、「素晴らしい経験」

ノーベル賞の授賞式を終え、家族と記念写真に納まる天野浩名古屋大教授(中央)=10日午後、ストックホルムのコンサートホール(代表撮影・時事)

 ノーベル物理学賞に輝いた赤崎勇名城大教授(85)と天野浩名古屋大教授(54)、中村修二米カリフォルニア大サンタバーバラ校教授(60)は10日夜(日本時間11日未明)、授賞式に続いて行われた恒例の晩さん会に出席した。天野さんは「素晴らしい経験だった」と喜び、3人を代表してあいさつした中村さんは「ほっとした」と笑顔で語った。

 ストックホルム市庁舎「青の間」。パイプオルガンの荘厳な音色が響く会場には、受賞者や王族、招待客ら1250人が集まった。天野さんと中村さんは、着物姿の夫人と燭台(しょくだい)や花が並ぶ中央の長テーブルに着席。体調が万全でない赤崎さんは途中退席するため、本人の希望で中央から離れた席に着いた。

 メニューはカリフラワーのクリームスープに、鹿肉とニンジンのテリーヌ、マッシュポテト。260人のウエーターが温かい料理を一斉にテーブルに届ける手際の良さは神業のようだ。食事の合間にはダンスパフォーマンスも披露され、受賞者を楽しませた。

 中村さんは、うたげの最後に物理学賞受賞者を代表し、「青色発光ダイオード(LED)が実現し、人類に大きく貢献できたことを光栄に思う」とあいさつした。

 終了後、天野さんは「音楽も飾られた花も完璧。緊張したけれど本当に楽しかった」と満面の笑み。隣り合わせになったスウェーデンのシルビア王妃とは終始顔を近づけて談笑したが、「ご興味は別のところにおありだったみたいで、LEDの話はできなかった」と苦笑いした。

 中村さんは「ほっとしている」とリラックスした表情。席が近かったカール16世グスタフ国王には「(王宮で使う)ろうそくと同じものをLEDでできる」と説明し、環境に優しいLEDを売り込んだと表情を緩めた。(ストックホルム時事)