日本人少女「のりこさん」の映画公開


イスラエル人のシャルガル監督、絵本の主人公を追う

日本人少女「のりこさん」の映画公開

スウェーデンの写真絵本に登場する日本人少女「のりこさん」(右)(在日スウェーデン大使館提供)

 1956年にスウェーデンで出版され、イスラエルで国民的人気を博した写真絵本「エバ、のりこさんに会う」などのシリーズに登場する主人公のその後を追ったドキュメンタリー映画が、イスラエル各地で3日から公開されている。3年がかりで日本人少女「のりこさん」を探し出したドボリット・シャルガル監督は、「見つけられると信じていた」と完成の喜びを語った。

 この絵本は、さまざまな国の子供たちを主人公にしたシリーズの一つで、東京で暮らすのりこさんの自宅にスウェーデン人の友人エバが訪ねて来るストーリー。振り袖やひな人形など日本のエキゾチックな写真がイスラエルの子供たちの憧れをかき立て、世代を超えて読み継がれてきた。

 公開された映画でシャルガル監督は、絵本シリーズに登場する子供たちに自ら会いに行く。その中心人物が、当時5歳だったのりこさんだ。

 手掛かりがほぼない中、2013年8月、もう1人の主人公であるスウェーデン人のエバ・クラフォードさんと共に来日。のりこさんの家族が監督来日に関する新聞記事を読んだことがきっかけで、念願の対面が実現した。

 シャルガル監督は「周りの人に何度も無理だと言われたが、のりこさんに会えなければ完成させないと言い張った」と笑う。監督自身、子供時代から「彼女が大好きだった」といい、フィルム編集で「5000回は泣いた」と明かした。

 映画を見た社会福祉士ニリ・ドロールさん(62)は「私ものりこさんと一緒に育った。この映画は私の物語でもある」と話した。

 のりこさんの実名は本人の希望で明かされておらず、「日本での上映も難しい」(シャルガル監督)という。(エルサレム時事)