神戸市内の民家に織田信長の書状
豊臣秀吉も、水軍で知られる九鬼家宛て
織田信長や豊臣秀吉らが水軍で知られる九鬼家に宛てた書状が神戸市内の民家から見つかったと、神戸大が8日発表した。九鬼家は戦国期に信長の配下に入り、秀吉の家来となった。同大は書状の寄託を受け、研究を進める。
村井良介研究員らによると、見つかったのは16世紀後半に書かれたとみられる書状5通など。信長の書状は革衣(かわごろも)などの贈り物が届いたことに感謝する内容だった。秀吉は書状で朝鮮出兵を九鬼家に指示し、豊臣秀次の書状は朝鮮での戦功を称賛する内容だった。
書状は九鬼家の一族に伝来していたと考えられ、民家に住む女性の祖父が前の所有者から譲り受けたとみられる。神戸大は一般公開を検討している。
村井研究員は「歴史的な新事実はないが、九鬼家の文書がまとまって見つかったのは初めてで、研究が進展する」と話している。