長距離界期待の22歳萩原、成長証明の逆転劇


国際千葉駅伝で日本は5年ぶり優勝、ケニアを逆転

長距離界期待の22歳萩原、成長証明の逆転劇

優勝し、表彰式で笑顔の日本チーム=24日、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場

長距離界期待の22歳萩原、成長証明の逆転劇

優勝のゴールテープを切る日本のアンカー萩原歩美=24日、千葉県総合スポーツセンター陸上競技場

 たすきを受け取った時、トップのケニアとは8秒差。前を行くのは今年の世界ハーフマラソン選手権5位の実績を持つ選手だが、アンカーの萩原は強気だった。「(相手は)あまり体が動いていない。これは勝てる」

 アップダウンの続く厳しいコースで、抜きつ抜かれつの競り合い。「気持ちだけは負けない。絶対1番でゴールする」と後半に気力で突き放し、日本を5年ぶりの優勝に導いた。

 女子長距離界の将来を背負う22歳。今秋の仁川アジア大会1万メートルで銅メダルを獲得し、自信をつけた。「うれしいより、悔しい気持ち。やっぱり金じゃないと駄目」。それ以来、一段と自覚が高まり、自分を厳しく追い込んだ練習ができるようになったという。

 2年後のリオデジャネイロ五輪ではマラソン挑戦も視野に入れる。「今回初めてケニア選手と走ったけど、意外と勝負できるじゃないか」と笑う気持ちの強さは大きな魅力。来年は一層の成長が期待できそうな力走だった。