勇気のジャンパー、遺族の元へ
横浜の男性が御嶽山の噴火時に少女に着せる
御嶽山の噴火で死亡した愛知県豊田市の小学5年、長山照利さん(11)が発見時に着ていた登山用ジャンパーが22日、持ち主で同じ噴火で亡くなった横浜市中区の会社員近江屋洋さん(26)の遺族に届けられた。近江屋さんは噴火直後、長山さんと別の女性と3人で岩陰に隠れ、女性を介して長山さんにジャンパーを着せたという。
長野県警の警察官が同日午前、横浜市栄区の近江屋さんの実家を訪れ、両親に手渡した。
ジャンパーを手にした近江屋さんの父親(65)は、「息子のものと確信しました。切迫した状態の中で、息子が女の子を守ってあげようとした勇気を褒めてあげたい。2人とも生還できなかったことは、本当に残念で残念でなりません」とコメントした。
近江屋さんは発見時、薄いジャンパーとTシャツ姿だったといい、父親は「寒くなかったのかな。頑張ったねと言ってあげたい」と話した。