「めぐみにも帰って来られる翼を与えて」


同級生らが新潟でコンサート、拉致報告遅れに憤り

「めぐみにも帰って来られる翼を与えて」

講演で拉致問題の早期解決を訴える横田早紀江さん(左)と滋さん=21日午後、新潟市

 北朝鮮に拉致された横田めぐみさん失踪当時(13)の小中学校の同級生らが主催するコンサートが21日、新潟市内で開かれ、講演しためぐみさんの父滋さん(81)と母早紀江さん(78)が改めて早期救出を訴えた。

 早紀江さんは、北朝鮮による拉致被害者らの再調査の報告が先送りされたことについて、「考えられない。37年間もたって消息も分からない状態が続いているのはどういうことなのか」と憤った。

 コンサートでは、バイオリン演奏に続き同級生ら約20人が、中学1年のときにめぐみさんと共に歌った思い出の曲「翼をください」を合唱。早紀江さんは、時折涙ぐみながら聴いていた。

 終了後、取材に応じた早紀江さんは「新潟に来て歌を聴くと、どうしても当時を思い出してつらい。(めぐみさんにも)帰って来られる翼を与えてください」と訴えた。

 滋さんは「舞台に立つ同級生を見て、めぐみもこんな感じに成長しているのかなと思った」と話し、「頑張って健康に気をつけて、(めぐみさんの帰国を)待つ」と語った。