米ラスカー賞に京都大学の森和俊教授
医学分野で最も権威ある科学賞の一つ、細胞反応の研究で
京都大は9日、医学分野で最も権威ある科学賞の一つとされる米ラスカー賞の基礎医学部門に、同大の森和俊教授(56)らが選ばれたと発表した。
森教授は、細胞内の小胞体と呼ばれる器官に、立体構造が異常になったたんぱく質が蓄積していることを感知するセンサー分子を世界で初めて発見。「小胞体ストレス応答」という新たな研究領域を開拓した。この仕組みは、さまざまな病気に関わっていることが明らかになっており、治療・予防に応用が期待されている。
ラスカー賞は、米ラスカー財団が選定。過去30年の受賞者のうち、47人がノーベル賞を授与されている。人工多能性幹細胞(iPS細胞)を開発し、2012年にノーベル医学生理学賞を受賞した山中伸弥京大教授も、09年にラスカー賞を授与されている。