平野忠彦氏お別れの会に音楽家ら500人が参列


バリトン歌手で東京藝術大学名誉教授をしのぶ

平野忠彦氏お別れの会に音楽家ら500人が参列

バリトン歌手で東京藝術大学名誉教授の平野忠彦氏のお別れの会で、お別れの言葉を述べた嶺貞子東京藝術大学名誉教授=3日夕、都内

 6月13日に76歳で亡くなったバリトン歌手で東京藝術大学名誉教授の平野忠彦氏のお別れの会が3日、東京・丸の内の東京會舘で営まれ、音楽家、俳優ら関係者の約500人が参列し、故人の冥福を祈った。

 会は、平野氏の妻民子さんが喪主と演出を務め、コンサート形式で午後と夕方の2度に分けて開催。井上幸彦元警視総監、女優の安奈淳さん、歌手の金井克子さん、元プロ野球選手で元参院議員の江本孟紀さんらが出席した。

 お別れの言葉は最初に友人を代表して渡部幸世氏が述べたのに続いて、主賓の嶺貞子東京藝術大学名誉教授が「私の心の中にずっと生き続けています」と思いを込めた。

 続いて、木下義昭世界日報社社長兼主筆は「ひらひらと 望みいや増し ただひとすじに 拓く世界は 高遠歌道」と平野氏の名前で韻を踏んだ短歌を捧げた。

 また髙橋大海東京藝術大学名誉教授が「ボン(忠彦氏の愛称)は花で言えば桜。潔い。よすぎるくらいだった。それが彼の美学」と語り献杯をした。

 会を締めくくる追悼コンサートでは、平野氏の門下生、久保和範氏、福井敬氏らが思い出の歌曲やミュージカル曲などを披露し、故人をしのんだ。