人気が急上昇、朝の新顔「グラノーラ」


メーカーは増産体制、牛乳やヨーグルトをかけるだけ

人気が急上昇、朝の新顔「グラノーラ」

「グラノーラ」が並ぶライフ神田和泉町店の売り場=6月27日、東京都千代田区

 牛乳やヨーグルトをかけるだけで食べられるシリアル「グラノーラ」の人気が急上昇している。ざくざくとした食感や手軽さが受け、朝食にする人が増加。メーカーは増産体制を取り、「人気の定着で収益の柱に」(松本晃カルビー会長兼最高経営責任者)と期待を寄せる。

 グラノーラは麦、玄米などの穀物とナッツに、蜂蜜や黒砂糖を混ぜて焼いたもの。レーズン、パパイアなどのドライフルーツ入りが人気がある。トップブランドのカルビー「フルグラ」だと、800¥外字(96dd)入り、1000円前後の商品が売れ筋だ。購入者の多くは20~40代の女性だが、「栄養が簡単に取れ、高齢者や単身の男性にも好評」(大手メーカー)という。

 「フルグラ」の2015年3月期の売上高は130億~140億円と、前期の約1・5倍を見込む。今年2月に工場の生産ラインを増設したばかりだが、一層の増設を図りたい考えだ。

 日清シスコ(堺市)は、3月に発売した「ごろっとグラノーラ」の生産が販売に追い付かず、大容量タイプの販売を休止した。

 商品の幅も広がっている。日本ケロッグ(東京)は主力の「フルーツグラノラ」で脂質を半減させたものや、食物繊維を増やしたタイプを発売。グラノーラの生地にクリームを挟んだ東ハト(東京)の「プチグラ」など、菓子に加工した商品も人気だ。

 東京都内では、自分で素材を選んでオリジナルのグラノーラが作れる専門店が相次ぎ登場。京都市の大丸京都店には6月、東京の人気店「ガノリ」が出店した。