期待の若虎躍動、2年目で緒方が決勝3ラン
西武に勝ち笑顔、「本当にうれしい、最高です」
プロ2年目で初めてのヒーローインタビュー。阪神の緒方の声は震えていた。「本当にうれしい。素直に最高です」と大声援に応えた。
1-1の五回、1死一、二塁で打席が回ってきた。その前の三回の打席は、無死三塁で空振り三振。早々と訪れた雪辱のチャンスに気持ちは高まっていた。低めの直球を完璧に捉え、バックスクリーン右への2号3ラン。「思い切り振った結果。よっしゃーという気持ち」。ベンチ前で出迎えたナインに祝福され、白い歯がこぼれた。
大阪・PL学園高から東洋大を経て、ドラフト6位で入団。176センチと小柄ながら大学時代に4番を務めた経験もある。だが、「プロの世界ではそれだけでは生きていけない」。六回には1死一、二塁で技ありの左前適時打。パンチ力だけではなく、器用なバットコントロールを見せられただけに、本塁打と同じくらい喜んだ。
和田監督は「まっすぐを一振りで仕留めた」とうれしそう。負ければ約2カ月ぶりに貯金がゼロとなっていた試合で、期待の若手が頼もしい活躍を見せた。