日本初戦は1-2、コートジボワールに逆転負け
一瞬にして許した逆転、「弱み」の左サイドの裏突かれる
日付はもうすぐ15日に変わろうとしていた。終了の笛が鳴った真夜中のピッチ。試合終盤で再び降りだした雨の中、日本代表は重い足取りでサポーターの前に向かった。コートジボワールとの初戦は、苦い逆転負けとなった。
序盤は慎重な守備を見せた。ピンチではボールを持つ相手を確実につぶし、クリアで逃れた。そして、前半16分に少ないチャンスを物にする。左からのクロスを受けた本田が決めて先制。その後も縦を突く相手に、常に数的優位を保ちながら守った。
後半は守りに入らず、前に出て攻めた。しかし、コートジボワールは後半17分、大黒柱のドログバを投入。流れが変わった。直後の19分と21分、いずれも日本の左サイドからのクロスで立て続けに失点。一瞬で逆転を許した。
ザッケローニ監督は「われわれの弱みを突かれた」と話した。日本の左サイドは、中盤の香川とサイドバックの長友が絡む攻撃の生命線。その裏に弱点も潜んでいた。ベンチから見守った今野は「相手も日本を研究している感じだった」と振り返った。
日本も大久保、柿谷を投入して反撃を試みたが、決定機をつくれないままタイムアップ。監督が「失点しても、相手より多くゴールを奪って勝つ」と言った攻撃力は示せないまま終わった。
過去のW杯では、日本は初戦で敗れると決勝トーナメント進出を逃している。眼前の暗雲を振り払えるか。無得点に終わった岡崎は「落ち込まないで、切り替えて、開き直ることが大事」と自分に言い聞かせるように言った。(レシフェ時事)