「強めに振った」、松井秀喜さん笑顔のアーチ


大リーガーOBの記念試合にヤンキース代表で出場

「強めに振った」、松井秀喜さん笑顔のアーチ

大リーガーOBの記念試合で先制ソロを放つヤンキース代表の松井秀喜さん=24日、米ニューヨーク州クーパーズタウン(時事)

 米大リーグのヤンキースなどで活躍した松井秀喜さん(39)は24日、米野球殿堂があるニューヨーク州クーパーズタウンで行われた大リーガーOBによる恒例の記念試合に出場し、ソロ本塁打を放つなど活躍した。

 松井さんはヤンキース代表として背番号55のユニホーム姿でプレー。現役時代に名勝負を繰り広げたレッドソックスの元エース、ペドロ・マルティネスさんらが名を連ねたア・リーグチームの5番左翼で先発。四回の第2打席にブレーブスなどでプレーした左腕スティーブ・エイブリーさんから高い放物線を描く先制の右越えアーチを放った。

 現役時代は表情を変えずにベースを周回した松井さんだが、この日は大歓声に笑顔で応えて一周。「強めに振った。気持ち良かった。笑いながら走れるなんてないことだから、現役の時と違う気持ち」と満足そうに話した。この試合のためには「素振りをしたくらい」と控えめに話したが、しっかり準備して臨んだことを感じさせる力強い一振りだった。

 前日には野球殿堂博物館を見学。「(最優秀選手に輝いた)2009年のワールドシリーズで使った自分のバットがあった。野球がこれだけ長い間続いている中で、歴史を大事にするのは素晴らしいこと」と実感。野球の聖地に立ち、表情は自然と緩んでいた。(クーパーズタウン〈米ニューヨーク州〉時事)