大久保、気概を胸に


サプライズ選出にも自信あり

大久保、気概を胸に

サッカーW杯ブラジル大会の日本代表に選ばれ、笑顔を見せる川崎の大久保=12 日午後、東京・羽田空港

 アジア・チャンピオンズリーグのFCソウル戦を控えて、川崎は12日にソウルへ。「オオクボ」の名が読み上げられるのを、大久保は羽田空港到着直後、バスの中でチームメートと共に聞いた。

 南アフリカ大会では、前線からの守備にも奔走する献身的な働きで16強入りに貢献した。しかし、ザッケローニ体制下では2012年2月の親善試合でただ一度招集されたのみ。「選ばれればサプライズと思っていた。いや、すごいっすね」。そう話したのも無理はなかった。

 だが、昨季川崎に加入してからの大久保のプレーを見れば、決して「サプライズ」ではない。川崎の攻撃サッカーに見事に適応し、高い決定力で昨季26点を挙げて得点王。今季も8得点でランキング2位に付けている。落選した同僚の中村は「嘉人は入って当然」と強調した。

 過去4年間で代表戦にわずか1試合しか出場していないハンディは、ないとは言えないだろう。それでも、「経験を生かしてやっていける自信はある」と言い切った。選出してくれたザッケローニ監督の、そしてファンの期待に応えるだけの実力も気概も、大久保は十分に備えている。