「花」をテーマに所蔵作品展


工芸家のもっとも身近な題材

「花」をテーマに所蔵作品展

杉浦非水《あじさい》「非水百花譜」より 1929-34年

 東京都千代田区北の丸公園の東京国立近代美術館工芸館で、所蔵作品展「花」が6月1日(日)まで開かれている。

 花は工芸家にとってもっとも身近な題材。それら工芸作品には、写生に基づいた模様もあれば、宝相華文のような空想上の植物を描いたものもある。

 花が象徴するのは生命の力であり、また命のはかなさであったりする。工芸家はそれらを装飾模様としてさまざまな素材や技法を駆使して表現している。

 展示作品は、初代宮川香山《鳩桜花図高浮彫花瓶》(1871~82年頃)、松田権六《蒔絵螺鈿有職文飾箱》(1960年)、杉浦非水《あじさい》「非水百花譜」より(1929~34年)など、春にふさわしい作品。