竹久夢二の日本画を発見
ハワイでの郷愁の思い込め
大正時代に活躍した画家竹久夢二が1931年のハワイ滞在中に描いた日本画が初めて見つかり、竹久夢二美術館(東京)で3日、報道陣に公開された。4日から6月29日まで特別展示される 。
絵は縦127センチ、横36・5センチ。腰掛けて物思いにふける女性が描かれ、その上方に「待てど暮せど来ぬ人を/宵待草のやるせなさ」で始まる夢二の詩「宵待草」が書かれている。落ち着いた筆致や署名が晩年の夢二のスタイルと一致。同館学芸員の石川桂子さんは「異国の地で見つけた宵待草に郷愁の思いを重ねたようだ」と話している 。
ハワイで日系移民の資料を収集、保存している公益法人「ハワイ・ジャパニーズ・センター」が所蔵物の中から発見。現地の移民が所有していたとみられるが、詳しい経緯は不明という。