国連総会、各国代表からロシアへの非難が集中


特別会合2日目、「われらはウクライナ」国際社会が結束

国連総会、各国代表からロシアへの非難が集中

1日、ニューヨークの国連本部で開かれた国連総会の緊急特別会合(AFP時事)

 国連総会(193カ国)は1日、ロシアのウクライナ侵攻をめぐり2日目の緊急特別会合を開いた。初日と同様、各国からロシアへの非難が集中。「われらは皆ウクライナだ」との声が上がるなど、ウクライナ支持へ国際社会の結束を示した。

 ジャマイカ代表は「国連憲章は国の大小にかかわらず全ての国に安全な環境を与えるよう設計されている」と強調。同国出身の伝説的レゲエ歌手、故ボブ・マーリーの名曲「ゲット・アップ、スタンド・アップ」の歌詞を使って「目を覚ませ、立ち上がれ、ウクライナの人々の権利のために」と演説し、憲章をないがしろにする大国ロシアを批判した。

 カリブ海の島国アンティグア・バーブーダ代表は「新型コロナウイルス禍からの回復途上にある小国の状況を悪化させる」と主張。ウクライナと同じく1990年代に独立した太平洋の島国パラオ代表は「プーチン(ロシア大統領)が追求する(ロシア人とウクライナ人は一つの民族だとする)『歴史的一体性』で殺害されていたのは私たちだったかもしれない」と危機感を共有した。

 ドイツのベーアボック外相も登壇し「私たちは今、平和か侵略か、正義か強者の意向か、行動か見ないふりをするかを選択しなくてはならない」と呼び掛け、会場から拍手が起こった。

 対ロシア非難決議案の採決は2日(日本時間3日)に予定されている。多くの国が支持を表明する一方、シリアやキューバ、ベネズエラ、北朝鮮は、米国や北大西洋条約機構(NATO)側に原因があるとしてロシア擁護の立場を明らかにした。(ニューヨーク時事)