台湾の平和を維持へ、対中国で米国関与を確認
マレン氏ら米代表団と台湾の蔡総統が会談、中国は強く反発
台湾を訪問中のマレン元米統合参謀本部議長らバイデン大統領が派遣した代表団は2日、台北の総統府で蔡英文総統と会談した。ロシアのウクライナ侵攻を受け、台湾統一を目指す中国・習近平政権による蔡政権への軍事的圧力強化が懸念される中、平和の維持に向け米国が積極的に関与する姿勢を確認した。
マレン氏は会談で「今回の訪問は、米国における台湾支持の増大を示すものだ」と蔡氏に伝えた。ウクライナ情勢に鑑みても民主主義の擁護がこれまで以上に求められていると述べ、台湾海峡の平和と安定に「米国はしっかりと関与を維持する」と強調した。
これに対し蔡氏は「自国を守るために戦うウクライナの人々に、民主主義の最前線に立つ台湾人は共感している」と応じた。「台湾も自己防衛し、民主的で自由な生き方を守る確固とした決意がある」と述べ、米国などとの一層の緊密な連携に期待を示した。
代表団はマレン氏のほか、元国防次官(政策担当)のフロノイ氏、元国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長のグリーン氏ら米政権の中枢で安全保障政策を担った経験を持つ超党派のメンバーで構成された。米台の公的交流を認めない中国は強く反発している。
代表団に続き、ポンペオ前米国務長官が2日夜、台湾入りした。(台北時事)