コロナ下3年目、23年卒の就職活動が解禁


企業の採用意欲は回復、優秀な学生確保へ選考早期化も加速

コロナ下3年目、23年卒の就職活動が解禁

就職活動が解禁され、合同企業説明会に参加する学生ら=1日午前、東京都江東区

コロナ下3年目、23年卒の就職活動が解禁

就職活動が解禁され、合同企業説明会の会場に向かう学生ら=1日午前、東京都江東区

 2023年春卒業予定の大学生らを対象にした企業説明会が1日、解禁された。新型コロナウイルスの影響は残るものの、企業の採用意欲は堅調だ。優秀な人材の獲得に向け、選考活動の早期化が進む中、コロナ下で3年目を迎えた学生らの就職活動が本格化した。

 リクルート(東京)は同日、東京ビッグサイト(東京都江東区)などで合同企業説明会を開催した。同会場には、約250社が参加した。

 2月1日時点の内定率が前年を上回るなど、選考の早期化も加速。内定辞退者の増加につながるとみられ、優秀な学生確保に向けた競争が激しさを増しそうだ。

 就職情報会社ディスコ(東京)の調査によると、採用数を増やすと回答した企業は26・6%で、22年卒と比べて11・0ポイント上昇した。コロナ禍で苦境に立たされている大手航空会社も採用再開を決断。ディスコの担当者は「コロナ後を見据えて新卒採用計画を立てる企業が増えたのではないか」と分析する。

 選考の早期化も進む。政府が示す「就活ルール」では広報活動が3月、採用選考活動は6月が開始時期にもかかわらず、リクルート(同)の調査によると大学生の内定率は2月1日時点で13・5%に上った。前年より3・6ポイント増え、2月調査を始めた16年卒以降で過去最高となった。