バイデン米大統領、最高裁判事にジャクソン氏


黒人女性の指名は初、中間選挙へリベラル層の支持に弾み

バイデン米大統領、最高裁判事にジャクソン氏

米首都ワシントン連邦高裁のケタンジ・ジャクソン判事=2021年4月、ワシントン(AFP時事)

 バイデン米大統領は25日、連邦最高裁判事に首都ワシントン連邦高裁のケタンジ・ジャクソン判事(51)を指名すると発表した。黒人女性の最高裁判事は米史上初めて。議会上院の承認を経て就任する。

 最高裁判事はかねて白人男性への偏りが指摘され、ジャクソン氏の起用は歴史的な意味を持つ。バイデン氏は同日ホワイトハウスで演説し、ジャクソン氏を「独立し、強い倫理観と立ち上がる勇気を持つ人物」と称賛。「今こそ米国の才能と偉大さを最高裁に反映させる時だ」と語った。

 9人で構成される最高裁判事は終身制をとり、人種差別や人工妊娠中絶、銃規制、選挙結果など極めて重要な社会・政治問題で判断を下す。時の大統領の政策を覆すこともあり、権限は絶大だ。

 人種の多様性や女性の活躍を重視するバイデン氏は、空席が生じた場合、黒人女性を判事に起用すると大統領選で公約。11月の中間選挙を前に、黒人やリベラル層の支持に弾みがつきそうだ。

 ジャクソン氏は1月に引退を表明したブライヤー最高裁判事(83)の後任。いずれもリベラル派のため保守派6人、リベラル派3人という判事のバランスに変化はない。ただ中間選挙で民主党が上院優位を失えばリベラル派の議会承認は難しくなり、バイデン氏は早期に後任を指名する必要があった。

 在任中に判事指名の機会を得られるかは大統領にとって重要な意味を持つ。2020年、リベラル派重鎮のギンズバーグ判事が大統領選直前に死去し、当時のトランプ大統領が保守派のバレット判事を後任に指名。現在の最高裁の保守派優位を決めた経緯がある。(ワシントン時事)