ジャンプ日本チーム、高梨沙羅へ笑顔で呼び掛け


勢藤「早く戻ってきて」、W杯ジャンプ女子団体で4位

ジャンプ日本チーム、高梨沙羅へ笑顔で呼び掛け

ジャンプを終え、手を振る勢藤優花(左端)、岩佐明香(右端)らの日本チーム=25日、オーストリア・ヒンツェンバッハ(AFP時事)

 4番手の岩渕が着地するのを出迎えた日本チームは、テレビカメラを向けられると「沙羅ちゃん、元気? 沙羅ちゃーん」。北京五輪後の最初のW杯に臨むチームから離れ、調整に励む高梨へ笑顔で呼び掛けた。

 エースの不在は響いた。1回目で3位につけたものの、スーツの規定違反で失格があったスロベニアに逆転を喫し、表彰台を逃した。岩渕は「4位という結果は受け止めなくては。完璧ではないけど、全員が今できるベストを尽くした、いい試合だったと思う」と胸を張った。

 高梨は北京五輪で、混合団体1回目の飛躍後にスーツの規定違反で失格。最終的にチームが4位に終わった責任を背負い込んで涙に暮れた。

 高梨と同郷の勢藤は「小さい頃から一緒に練習してきて、沙羅がいたから頑張れた。(同じように)たくさんの人が沙羅の影響を受けて頑張ろうという気持ちになったと思う。少しでも早くW杯に戻ってきてくれたらうれしい」と話した。4人のジャンプが、傷心から立ち直ろうとする仲間へのエールに見えた。(ヒンツェンバッハ時事)