巨人の菅野智之、譲れぬ開幕登板とV奪還


実戦形式で好投、昨季の屈辱を胸にキャンプを完走

巨人の菅野智之、譲れぬ開幕登板とV奪還

シート打撃に登板した巨人の菅野(奥)=25日、那覇市

 キャンプ打ち上げのこの日、巨人の菅野はファンにあいさつした。「チーム一丸となり、今年は日本一を取りたい」。昨季は自己最少の6勝。リーグ3連覇も逃した屈辱を胸に、この1カ月間を走り切った。

 実戦形式の初登板で締めた。シート打撃で延べ7人と対戦して1安打、2三振、1四球。丸に一発を浴び、スライダーにも不満が残ったが、「大体は思ったところに投げられたので悪くない。これから出力も上がる」と焦りはない。

 昨年は米大リーグ移籍を視野に渡米。その影響で調整に苦しみ、開幕後に4度も離脱した。このオフは指先など細部の感覚を磨き、キャンプでは多く投げ込んだ。「疲労感はあるが、ノンストップでやってきた。体は充実している」。心地良い疲れは順調さの証しだ。

 開幕投手の最有力候補。5年連続で大役を務めれば、上原浩治を抜き球団最多の8度目となる。「そこで投げるつもり。技術やフィジカル、精神は自然と上がるので、体調に気をつければ問題ない」。オープン戦初登板は、3月5、6日いずれかの日本ハム戦の見込み。ペナント奪還を掲げるエースの助走が続く。(那覇)