神戸の槙野智章、さすがの嗅覚で同点弾


古巣の浦和に自らの勝負強さを示す、連敗を免れホームへ

神戸の槙野智章、さすがの嗅覚で同点弾

後半、同点ゴールを決める神戸の槙野(右)=23日、埼玉

 相手の一発退場により、戦局は神戸に傾いた。1-2の終盤に試合は動く。「この日が待ち遠しかった。ゴールもピッチに立っている姿も見せられてよかった」。今季から「敵地」となった埼玉スタジアムで、槙野が主役の座を奪った。

 開始早々に武藤がPK失敗を取り戻す技ありの先制点。だが、2分後に追い付かれると勢いにのまれた。すぐさま逆転され、苦しい時間が続いた。

 浦和が10人になると、クロスによる波状攻撃が始まった。「5分もあれば点が取れる自信があった」と槙野は終盤に最前線へ。そして後半42分、イニエスタのクロスから頭で同点弾。DFとは思えない、さすがの嗅覚だった。

 昨季のルヴァン杯準々決勝や天皇杯決勝でも、ロスタイムに劇的なゴールを奪って浦和を救ったのが槙野。戦力外となった古巣へ自らの勝負強さを示すゴールには、そんな自負もにじんでいるようだった。

 充実した戦力で優勝候補にも挙げられる今季。開幕戦でつまずいたが、連敗は免れ「レッズに負けないくらいの力強さを見せて、優勝に向けて頑張りたい」と槙野。開幕3戦目にして戻るホーム初戦に、弾みをつけた。