警視庁新捜査1課長「犯罪者は絶対逃がさない」


小林仁氏が記者会見、モットーは「やるべきことをやる」

「日本の領土」国内外に示す尖閣行政標柱が完成

記者会見に臨む警視庁の小林仁・新捜査1課長=9日午後、東京都千代田区

 「捜査1課の総合力を結集し、犯罪者を絶対に逃がさない」。警視庁の第77代捜査1課長に14日付で就任する小林仁鑑識課長(54)が記者会見し、凶悪・未解決事件の早期解決に向けた決意を語った。

 1995年1月の阪神大震災直後、神戸市内の百貨店で発生した窃盗事件が忘れられない。兵庫県警との共同捜査本部で、腕時計などを盗んだ疑いがある東京都内の男らの取り調べを担当。震災の混乱に乗じた事件で、「どんな状況でも犯罪は起こる。警察はアンテナを高くしないといけないと肝に銘じた」と振り返る。

 初動捜査の徹底第一を掲げ、「やるべきことをやる」がモットーだ。防犯カメラ捜査などを担う捜査支援分析センター所長時代には、警察署への初動捜査班設置を進め、現在は全102署のうち86署まで広がった。

 昨年発生した小田急線や京王線車内の乗客襲撃など、「社会的反響の大きな事件が続発している」と強調。取り調べや聞き込みで事件の背景を明らかにした上で、「再発防止などにもつなげたい」と語気を強める。

 捜査1課の経験はないが、知能犯事件などを手掛ける捜査2課には約9年間在籍し、新たな視点で捜査を見ることができる自負もある。世田谷一家殺害などの未解決事件について、「多角的な視野で捜査を推進し、解決に導きたい」と意気込む。

 名古屋市出身で、妻と長女がいる。趣味は旅行。