「北京五輪にノーを」 苦難のウイグル族がデモ
トルコ・イスタンブール、中国総領事館付近に約1000人
中国・新疆ウイグル自治区での迫害から逃れてトルコで暮らすウイグル族が4日、イスタンブールで北京冬季五輪の開幕に抗議するデモを行った。約1000人が中国総領事館付近に集結し、「虐殺(を許す中国の)五輪にノーを」「習近平は殺人者、独裁者、テロリストだ」と気勢を上げた。
8年前に子供4人と共にウルムチから逃れ、夫や親族と連絡が取れなくなったシディカ・ヌルハニムさん(47)は、「人々が良心に従うなら、五輪を阻まねばならない。開催を認めれば虐殺を許すことになる」と涙声で語った。
ウイグル族の男性(26)は「五輪は平和の祭典でなかったのか。ウイグルの人々をナチスのように強制収容し、宗教、文化、言語を奪う中国が行うのはこの上なく不適切だ」と訴えた。
デモ会場の周囲には警官隊が配備され、中国総領事館へと続く坂道を封鎖。総領事館の方向に動いたデモ隊が、警官隊に押し戻される場面も見られた。(イスタンブール時事)