北京五輪が開幕、コロナ禍くぐり抜け大舞台へ
渡部暁斗が日の丸を手に行進「今まで以上に日本を代表」
日本選手団の旗手を務めたノルディックスキー複合の渡部暁は5度目の五輪。旗手に指名される前から、「今まで以上に日本を代表して出るんだという気持ちを持ちたいと思っていた」と言う。日の丸を手に、雰囲気をかみしめるように周りを見渡しながら行進し、「5回目にして開会式は初めて出たが、出てよかった。すごく気持ちが引き締まった」。
新型コロナウイルスの影響で先行きが不透明な中、ワールドカップ(W杯)を転戦。今季は五輪を最大の目標に据えながらも、昨年12月の段階で「開催されればの話だけど、金メダルを取りたい」という言い回しをしたことがあった。本当に大舞台に立てるのかという疑念はなかなか消えなかった。
昨年末に一時帰国して一息つく予定だったが、オミクロン株感染拡大によりかなわなかった。それでも、「人生なるようにしかならないと思って生きている」とベテランらしい落ち着きはあった。五輪開幕前にも陽性となる選手が続出しており、コロナ禍をくぐり抜けてたどり着いた形だ。
「誰かの心が動かされる瞬間が訪れるよう最後まで全力を尽くしたい」。強い思いを込めて競技に臨む。(時事)