航空自衛隊F15戦闘機、石川沖で消息絶つ
離陸直後に墜落か、周辺海域を捜索し浮遊物を複数発見
31日午後5時半ごろ、航空自衛隊小松基地(石川県小松市)所属のF15戦闘機1機が、同基地を離陸した直後に消息を絶った。レーダー反応が消えたのは小松基地から西北西に約5キロの日本海上で、空自は墜落した可能性もあるとみて、機体や搭乗員2人を捜索するとともに詳しい状況を調べている。
防衛省によると、消息が途絶えたのは小松基地にある飛行教導群所属のF15で、訓練に向かうため2人が乗って同基地を離陸した。同基地の救難隊や海上保安庁が周辺海域を捜索し、機体の一部の可能性がある浮遊物を複数見つけた。漁船などへの被害情報はないという。
第9管区海上保安本部によると、午後5時半ごろには金沢海上保安部に「沖合で赤い光が見えた」との通報が寄せられた。
F15は空自の主力戦闘機。飛行教導群は通称「アグレッサー(侵略者)部隊」と呼ばれ、精鋭のベテランパイロットが所属し、全国の部隊を回って訓練の「敵役」を演じている。
空自のF15は過去に墜落事故を起こしており、2011年7月には東シナ海上空で那覇基地(沖縄県)所属の1機が訓練中に墜落し、パイロット1人が死亡認定された。
08年9月には築城基地(福岡県)所属の1機が山口県沖の日本海に墜落したが、けが人はいなかった。