ブルキナファソで軍の反乱部隊がクーデター


国営テレビ通じ全権掌握を宣言、憲法秩序再建すると主張

ブルキナファソで軍の反乱部隊がクーデター

24日、テレビを通じ、クーデターの成功を宣言するブルキナファソ軍の反乱部隊(AFP時事)

ブルキナファソで軍の反乱部隊がクーデター

ブルキナファソ軍の反乱を支持し、首都の大通りで燃やされるタイヤ=23日、ワガドゥグ(AFP時事)

ブルキナファソで軍の反乱部隊がクーデター

ブルキナファソのカボレ大統領=2021年7月、コートジボワール南部アビジャン(EPA時事)

ブルキナファソで軍の反乱部隊がクーデター

ブルキナファソ

 ブルキナファソ軍の反乱部隊は24日、国営テレビを通じ、全権を掌握したと表明、クーデター成功を宣言した。アフリカや欧米各国、国連は強く非難している。

 国営テレビに登場した反乱部隊代表は、ポールアンリ・サンダオゴ・ダミバ中佐名の声明を読み上げ、憲法停止、政府と国会の解散、国境封鎖を宣言した。新設された「維持・再建愛国運動(MPSR)」が「妥当な期間」を使って「憲法秩序」を再建すると主張した。また、全土で夜間の外出を禁止した。

 カボレ大統領の行方について、欧州連合(EU)のボレル外交安全保障上級代表(外相)は24日、声明を出し「軍の監視下にいることは分かっている」と指摘。事態を「甚だしく憂慮している」と反乱部隊に警告した。

 ブルキナファソ政府関係者は、カボレ氏が大統領警護隊によって23日夜、公邸から「ひそかに脱出した」と述べた。しかし「直後に部隊が到着し、大統領の車列に銃弾を浴びせた」と語った。

 こうした情報を受け、米政府は24日、ブルキナファソ軍に対し「憲法と、国民に選ばれた指導者の尊重」を要求、カボレ氏の解放を求めた。グテレス国連事務総長も声明を出し「武力による政府乗っ取りの試み」を強く批判した。

 反乱部隊は23日、イスラム過激派との戦闘で最前線に立たされている各地の基地で蜂起した。軍上層部の更迭と、イスラム過激派と戦うための十分な装備を要求していた。(ワガドゥグAFP時事)