アイスダンス村元・高橋組、喜びと悔しさ交じる銀


四大陸フィギュア日本勢最高順位、満足せず意欲ふつふつ

アイスダンス村元・高橋組、喜びと悔しさ交じる銀

アイスダンスのフリーで演技する村元哉中(右)、高橋大輔組=21日、タリン(AFP時事)

 高橋と村元は演技内容に満足していなかった。それでも、結成2年にして日本勢初となる堂々の2位。表彰式では晴れやかな顔つきで銀メダルを掛け合った。

 表彰台への意識から緊張感が高まる中、4度のリフトを無難にこなし、ステップは優雅に舞った。「昨シーズンから考えると、表彰台は想像もつかなかった。うれしいけど、悔しさもある。そんな自分にちょっとびっくりしている」。高橋は確かな成長を感じながら、率直な心境を語った。

 男子シングル元世界王者の高橋は2020年1月からアイスダンスに転向し、18年平昌五輪代表の村元とコンビを組んだ。コロナ禍で試合数は限られており、大きな可能性を秘める2人。村元は「まだまだ自分たちはできる。もっと上で戦いたい」と話し、高橋も「表彰台の真ん中に立つことを、2人でやってみたい気持ちが芽生えてきている」。意欲がふつふつと湧き上がっている。

 北京五輪の切符は逃したが、3月には世界選手権に臨む。高橋は「これを一つの自信にして向かえたら」と視線を前に向けた。貴重な国際舞台を踏んだ経験は、さらなる高みを目指す原動力となる。(ロンドン時事)