政府がトンガ支援へ 自衛隊機・艦艇を派遣
飲料水や高圧洗浄機を搭載、100万ドル以上の資金援助も
岸信夫防衛相は20日、海底火山の噴火と津波により大きな被害を受けた南太平洋の島国トンガを支援するため、航空自衛隊のC130輸送機2機を派遣すると発表した。
飲料水を載せて同日中にオーストラリアに向け出発し、21日にも到着する予定。大型物資の運搬用に海上自衛隊の輸送艦「おおすみ」も近くトンガに送る。
輸送艦には火山灰を除去するための高圧洗浄機やリヤカーなどのほか、陸上自衛隊のCH47輸送ヘリコプター2機を載せ、現地での活動に使う。派遣隊員は連絡調整員を含め全体で300人程度となる。岸氏は防衛省で記者団に「一丸となって(支援に)取り組む」と強調した。
輸送機が待機する空自小牧基地(愛知県小牧市)では20日午後、飲料水を搬入。派遣隊員が新型コロナウイルスのPCR検査を受けるなど、出国に向けた準備を進めた。
派遣は国際緊急援助隊派遣法などに基づくもので、今回が24回目。直近では2020年1月に大規模な森林火災が続いていた豪州に部隊を出した。
岸田文雄首相は20日の参院本会議で、トンガ支援について「豪州やニュージーランドといった関係国と緊密に連携して対応していく」と述べた。
政府は100万ドル(約1億1400万円)以上の緊急無償資金援助を行う方針も明らかにしている。