アンネ・フランク裏切りの密告者、特定か


元FBI捜査官ら研究チーム、ユダヤ人公証人を名指し

アンネ・フランク裏切りの密告者、特定か

アンネ・フランク=1942年撮影(AFP時事)

 「アンネの日記」で知られるユダヤ人少女アンネ・フランクの一家が1944年8月、オランダ・アムステルダムの隠れ家で発見されるきっかけをつくった密告者の疑いのある人物を、米連邦捜査局(FBI)の元捜査官や歴史家ら約20人で構成する研究チームが特定した。

 名指しされたのは、比較的無名のユダヤ人公証人アーノルト・ファンデンベルフ。研究チームのメンバーは17日のオランダ紙NRCに対し、自分の家族を守るため、フランク一家を裏切った可能性が「極めて高い」と述べた。

 研究チームは、第2次大戦下のオランダ最大の謎の一つを解明するため、6年にわたって調査。ビッグデータを利用してナチス・ドイツの協力者リストや情報提供者、警察記録などを精査し、新たな手がかりを得た。研究結果は、18日に公刊されるカナダ人作家ローズマリー・サリバン氏の著書「アンネ・フランクへの裏切り」で紹介される。(アムステルダム・ロイター時事)