勝負強い兄と努力家の弟、そろって勝ち越し


幕内の千代丸と千代鳳、大相撲の話題

勝負強い兄と努力家の弟、そろって勝ち越し

弟の千代鳳(左)に力水をつける兄の千代丸=20日、大阪・ボディメーカーコロシアム

 大相撲春場所(大阪・ボディメーカーコロシアム)で誕生した兄弟幕内力士が、そろって勝ち越した。新入幕の兄・千代丸と幕内3場所目の弟・千代鳳。12日目の20日、千代丸はベテランの豪風を破り、弟に1日遅れの8勝目。「自分も続こうという気持ちだった。うれしい」と笑った。

 2人が稽古場で見せる姿は正反対だ。弟は四股を踏むなど黙々と汗を流し、兄はのんびりとマイペース。師匠の九重親方(元横綱千代の富士)は「言わなくてもやるのが千代鳳、言わないと休むのが千代丸」。兄も勝ち星を重ねていることが「不思議でしょうがない」と言い、「これだと誰も稽古をしなくなるので困る」と思わず苦笑い。

 稽古場では幕下力士にも転がされる千代丸だが、中学時代に柔道をやっていた頃から、ここ一番に強かった。努力家の弟はちょっと不満顔。それでも兄弟での勝ち越しは「うれしい」と喜んだ。

 3年前、鹿児島県志布志市にある実家が火事で全焼。2人は、関取になって両親に家をプレゼントしようと誓い合った。「このまま(幕内に)残れれば、来年には建て始められる。母は足が悪いので、バリアフリーの設計がいいな」と千代丸。22歳と21歳の兄弟が希望に胸を膨らませている。