今年の創作四字熟語 コロナに負けず「七菌八起」


住友生命保険が優秀作10編を発表、五輪関連の作品も

今年の創作四字熟語 コロナに負けず「七菌八起」

書道パフォーマンスによって発表された2021年の世相を反映した創作四字熟語の最優秀作品「七菌八起」=21日午後、大阪市中央区

 「七菌八起」(ななころなやおき)。住友生命保険は21日、今年の世相を反映した創作四字熟語の優秀作10編を発表した。「菌」を「ころな」と読ませて七転八起と掛け、新型コロナウイルス感染の第6波が来ても第7波が来ても、負けずに起き上がろうとエールを送る作品が最優秀となった。

 優秀作には、東京五輪・パラリンピック関連の作品が2編入選した。五輪日程に合わせて祝日の「海の日」「山の日」が移動し、カレンダーは「海遷山遷」(うみせんやません)。卓球混合ダブルスを制した水谷隼選手、伊藤美誠選手ペアは、日本卓球界初の金メダルに輝き、「二者卓逸」(にしゃたくいつ)の活躍と表現された。

 社会分野では、大学入試センター試験に代わる初の大学入学共通テストが1月に始まり、「大学新試」(だいがくニューし)がスタート。普通郵便は、日本郵便が10月に土曜日の配達を休止し、週休2日ならぬ「郵休二日」(ゆうきゅうふつか)となった。

 ノーベル物理学賞を受賞した米プリンストン大の真鍋淑郎上席研究員の功績には、気候変動研究の先駆者として「気象価値」(きしょうかち)をたたえる声が集まった。

 創作四字熟語は1990年に始まり32回目。今年9~10月に応募のあった過去最多の2万4086作品を歌人の俵万智さんが審査した。

創作四字熟語の優秀作

▽七菌八起(七転八起)※ コロナに負けずに起き上がろう

▽大学新試(大学入試)  新たな大学入学共通テスト開始

▽海遷山遷(海千山千)  五輪開催で「海の日」「山の日」が移動

▽二者卓逸(二者択一)  五輪卓球混合複で水谷、伊藤が金メダル

▽引退鵬道(引退報道)  横綱白鵬関(現間垣親方)が引退

▽気象価値(希少価値)  ノーベル物理学賞に真鍋淑郎氏

▽郵休二日(週休2日)  土曜日の普通郵便配達が休止に

▽双子総愛(相思相愛)  上野動物園で双子のパンダ誕生

▽中傷必罰(信賞必罰)  ネット上の悪質な中傷への厳罰化検討

▽幼老介護(老老介護)  家族の介護を担う子供の支援が課題に

(注)※は最優秀。カッコ内は元の四字熟語