中国空母から戦闘機発着、沖縄東方沖で連日


防衛省が北大東島の東方300キロで確認、ミサイルで武装も

中国空母から戦闘機発着、沖縄東方沖で連日

沖縄県沖の太平洋上で中国海軍の空母「遼寧」から発艦する艦載戦闘機「殲15」=19日撮影(防衛省統合幕僚監部提供)

 防衛省統合幕僚監部は21日、沖縄県東方の太平洋で、中国海軍の空母「遼寧」から艦載戦闘機「殲15」が連日発着艦する様子を確認したと発表した。太平洋上での発着艦を公表するのは2018年以来で、初めて機種を特定して写真を公開した。同省は中国が外洋活動能力の向上を図っているとみて警戒している。

 同省によると、19日午前8時ごろ、北大東島の東方約300キロの海上を、遼寧やレンハイ級ミサイル駆逐艦など6隻が航行するのを、海上自衛隊のヘリコプター搭載型護衛艦「いずも」などが確認。その後午後9時までの間に、同海域で遼寧から、艦載戦闘機や艦載ヘリが複数回発着艦する様子を確認した。

 6隻はその後南下し、20日午前8時~午後7時ごろにかけて、殲15やヘリを繰り返し発着させた。この際には殲15がミサイルで武装して飛行する様子も確認できたという。

 いずれも空自が戦闘機を緊急発進させて対応。領海侵入や自衛隊への危険な行動はなかった。

 遼寧は他の艦艇3隻とともに、16日に沖縄本島と宮古島の間を南下し、太平洋に入るのを海自が確認しており、いずもなどが監視を続けていた。