陸上自衛隊、離島防衛の日米連携を確認
米海兵隊と大規模訓練「レゾリュート・ドラゴン21」
陸上自衛隊と米海兵隊との共同大規模訓練「レゾリュート・ドラゴン21」で、陸自は8日、宮城県の王城寺原演習場で行った対艦戦闘の指揮訓練などを公開した。
離島防衛を念頭にした海兵隊の新作戦構想「機動展開前進基地作戦」(EABO)に基づく初めての連携訓練で、部隊を指揮した陸自第5普通科連隊長の降籏慎生1等陸佐は「EABOへの理解を進め、訓練で出た課題を連携強化に生かしたい」と話した。
訓練は、離島に接近した第三国の艦艇に日米両部隊が連携して射撃する状況を想定して行われた。この日は情報の共有や調整を行う共同戦術調整所を設置し、指揮系統を確認。米国の偵察衛星や自衛隊のレーダーなどが得た情報を、青森県内に展開する米軍の高機動ロケット砲システムHIMARS(ハイマース)の部隊と陸自の地対艦誘導弾部隊に伝え、目標の分担や火力の集中などを行う手順を擦り合わせた。
レゾリュート・ドラゴンには米輸送機オスプレイが国内では過去最多の10機参加。今後、日米隊員の輸送展開訓練などを行う。