ヤクルトの41歳石川雅規、巧みな投球術で活躍
多彩な変化球を駆使、日本一に王手をかける勝利に貢献
41歳のベテランが巧みな投球術で、オリックス打線を手玉に取った。ヤクルトの石川が6回1失点(自責点0)の好投。これまでの日本シリーズで2敗していた左腕が初白星をつかみ、「めちゃくちゃうれしい。先頭から全力で、いつつぶれてもいい気持ちだった」。20年ぶりの日本一に王手をかける勝利に力強く導いた。
直球は130キロ台前半だが、多彩な変化球を組み合わせ、的を絞らせなかった。五回にT-岡田、安達を連続三振に仕留めるなど、試合中盤になっても安定感抜群。六回は味方の失策もあって1点を失ったが、制球、テンポとも良く、77球で6回を投げ切った。
「直球を両コーナーに投げられたので変化球が生きた。いかに直球を速く見せるか。130キロだけど、打者がどう感じるかが大事だと思って20年やってきたので、持ち味を出せたと思う」
今季はプロ1年目から20年連続で白星をマークするなど、年齢を重ねても第一線で活躍を続けている。「年齢は関係ない。マウンドに上がったら、まだまだルーキーの気持ちで投げている。これからも一生懸命腕を振りたい」。打者を圧倒する剛速球はなくても、大舞台で輝きを放った。