鉱山作業員救出へ、トラックが氷の道を激走
撮影ではリアルさを追求、「アイス・ロード」全国公開中
カナダ北部のダイヤモンド鉱山でメタンガスが爆発。坑道が崩れ落ち、26人の作業員たちが地下に閉じ込められてしまった。酸素が切れるまで約30時間、それまでに救出に必要な抗口装置を取り寄せなければならない。装置の輸送は飛行機や大型ヘリは難しく、トラックにしかできないと判明する。
最短コースは、4月には閉鎖されている氷の道(アイス・ロード)を通らなければ間に合わないという。そんな難しいミッションを空軍から依頼された運輸会社の経営者ゴールデンロッド(ローレンス・フィッシュバーン)のもと、トラックドライバーたちが集められる。ベテランで、氷の道経験者のマイク(リーアム・ニーソン)、彼の弟で整備士のガーティ(マーカス・トーマス)を指名。ジムの元部下のタントゥー(アンバー・ミッドサンダー)が加わる。
抗口装置は3基、総重量30㌧の巨大トラックも3台用意された。報酬は成功者のみで分けるという条件で1台でも到着すれば成功だ。社命で同行する保険会社のバルネイがタントゥーの助手席に乗り込む事となったが……。
監督は「アルマゲドン」や「ザ・ロック」で脚本を担当したジョナサン・ヘンズリー。撮影監督にはクリント・イーストウッド作品で有名なトム・スターンが務める。主役のマイク役をリーアム・ニーソンが演じた。
ヘンズリー監督は、リアルさにこだわった。
「下でスタントが運転し、上では俳優たちが運転しているように見せながら演技をした。窓やフロントからは、実際の風景が見える。本作の98%をこうやって撮った。グリーンスクリーンを背景にした場面は一つもない。大型トラックの撮影で、ここまでやってのけた人たちはいないだろうね」と語る。全国公開中。
(森 啓造)